日記/2011-02-14 の変更点

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**雑記:『白銀のカル』内カードゲーム、メモ。 [#ib6aa130]

本業にちょっと余裕がでてきたので、積んであったゲームを発掘。~
工画堂の『白銀のカルと蒼空の女王』をちんたらやってます。~
去年の6月くらいの作品なので、すでに半年以上積んでたわけですが〜(笑)

これ、いわゆるアドベンチャー系の読みモノ的な作品。~
まだ序盤もいいところなので、作品全体について語れるレベルではないのですが。

途中随所、ストーリー上での戦闘シーンには、カードゲーム的ミニゲームが準備されていまして。~
それを見て&プレイしていて思った、あれこれ。

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まず、感覚共有のために、『カル』のカードゲームの解説。

これ、要は『カイジの限定じゃんけん』のバリエーションです。

-カードには『攻撃』『防御』『回避』があって、これらが三つどもえ。~
同時にこれらには攻撃力が書かれていて、『あいこ』だった場合には数値の大きいほうの勝ち。~
--上記以外に『関節技』『刹那』『必殺技』などの別のカードもある。これらは上記の『標準の手』よりも、じゃんけん的にやや有利な判定になっている。~
例えば関節技は、防御・回避の両方に勝てる。
-いわゆるデッキ構築型ゲームの要素がある。~
1つの戦闘に持ち込めるカードは20枚固定。プレイヤーは自分の持っているカード群の中から20枚を選び、それを手札にしてゲームを開始する。~
持ち込みできるカードの攻撃力の総計は決まっているので、例えば『攻撃力10を4枚』にするか『20,10,5,5 の4枚』にするか・・・というのがプレイヤーの選択肢。~
さらに『攻撃』『防御』『回避』は4枚ずつ固定でいれなければならず、残りの8枚を他の特殊手で埋める。
--プレイヤーは自分の手札全ての中から、使うカードを選択できる。~
カードゲームによくある『山札からカードを引いて・・・』というような処理はない。
-普通のじゃんけんと違って、出す手は2枚1組で出す。~
2枚目はいわば『連続攻撃』用のカード。~
具体的にいうと:以下のような処理になる。
++最初の1枚目同士で『じゃんけん』をする。~
+++そのじゃんけんで勝った側は、その1枚目の値に合致したダメージをただちに与える。~
加えて、2枚目に置かれた値の2倍の値を、追加ダメージとして与える。~
ただしこの場合、2枚目にある『防御』『回避』は、相手にダメージを与えることができない。
+++言いかえると、『1枚目で負けた』側の2枚目のカードは、何の意味もなく捨てられる。
++1枚目が『あいこ』だった場合、2枚目で改めて『じゃんけん』。~
勝った側が、相手に2枚目数値分のダメージを与える。
+++ただし、2枚目に回避・防御を置いている場合は、ダメージは発生しない。
-勝敗に関わらず、カードは使い捨て。


選択肢が多い&回数制限、コンビネーションによる逆転的要素など、通常のじゃんけんより膨らませてあるゲームなのは事実なんですが。~
いろんな要素が絡まって、残念ながらゲームとしてはイマイチ。

-『じゃんけん』の本質的弱点:『相手が何を出すのかを推察する術がない』という点がそのまま。~
そして相手が割とランダムっぽいため、初手に『確率的に判定が強い』カードを選ばない理由がない。
-『手札』という概念がないので、常に『自分の最強カードを使える状態』にある。
--この仕組み上、デッキ構築のルールが非常に効果薄になっている。~
デッキの枚数制限のために『強いカードを入れるなら、弱いカードを入れる必要あり』という設計になっているが、
常に『強いカード』を使えるため、弱いカードがたくさんあっても困らない。
-連続技的システムが、カードの特徴を事実上殺してしまっている。
--『判定が弱いけど当たればデカイ』カードを、駆け引きで使う必要がない。~
2枚目に置くことで、事実上『必中の痛い攻撃』にできてしまうため。
--『判定が弱く威力も低い』カードを使う理由がない。~
『判定が強く威力が弱い』カード・『判定が弱く威力は強い』カードと比べ、有利な点が1つもないため。
---これには前述の『常に最強カードを選べる状態』というのも影響している。~
-キャラクターの体力の低さ。~
彼我共に攻撃力に比して耐久力が低く、多くても『2回のじゃんけん』で片がつく。
--逆転性が高いという見方もできないことはないが。~
結局そのじゃんけんが『運任せ』なので、負けると非常に理不尽に感じる。
--結果、『じゃんけん的に強いカード2枚』+『単純に攻撃力が強いカード2枚』が使えるようになると、まず負けがない。


2枚カードによる連続攻撃システムは、たぶんやりたいことはできている。~
『判定有利技でイニシアチブ取得→普通なら当てづらい攻撃を連続的にたたき込む』という振る舞いであり、
これは格ゲーによくある『キャンセル必殺技』だと思えば、よくできている。~

ただ、カードゲームとしては、ね。


まあ、本質はアドベンチャーゲームであって、カード判定はある意味余禄。~
これくらいの手軽さでも、いいといえばいいんだろうけど。

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いずれにせよ、ゲームデザインを考える身としては。~
じゃんけんをCPU相手に実現するのは、難しい問題なんですよね。~
じゃんけんそのものを作るのは、ものすごく簡単なんだけど。~
ゲームとして成立させることは、ものすごく難しい。


人間だとそういう『じゃんけん』でも、楽しもうと思えば楽しめる。~
『同じ手を続けては出さないだろう』『でも裏をかいてくるかも』という、心理的な駆け引きってのがある・できるわけです。~
でもコンピュータ相手にそうできるかというと。

実際に表に見えるモノが同じでも、その向こうに人間がいるかいないかで、感覚が変わる。~
興味深いことだと思う。

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ご意見などがあれば。
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**創作:CPU対戦でじゃんけんを面白くする思索。 [#ya72653f]

というわけで『カル』で感じたことから、まったくまとまっていない、思索メモ。

そんな感じで。

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-本質的に忘れてはいけないこと。~
『じゃんけん』という仕組みの都合上、行動を選択する際の思索条件からランダム要素を完全になくすことは無理。~
なにしろ、手を出した瞬間に勝ち負けが確定するので、ここからランダム要素がなくなったらゲームにならない。~
--ランダムが悪いのじゃなくて、行動選択の際に『どれを出しても一緒』と考えてしまう要素が、問題。~
どれを出しても一緒ならば、頭を使う必要がない==てきとーに・ランダムに出すことになってしまう。~
人間、頭を使ったほうが有利と思えるならば頭を使うようになる。~
『常勝』である必要はまったくなく、『長いスパンでは勝てる』ようなら問題ない。
--同じじゃんけんでも例えば『グーで勝ったら3点、それ以外での勝利は1点。10点先取。』というルールだったら。~
最適手は『パー:チョキ:グー=3:1:3 でのランダム』くらいになるはず。違ったらごめんだけど、そこは本質じゃないのであしからず。~
ともあれ、こういう『上記比率でのランダム』で手を出すのが最適手の場合、『グーチョキパーどれを出しても同じ』条件と比べると、プレイヤーの感覚はだいぶ変わるはず。~
---もちろん究極的には『3:1:3の比率を維持するようにランダムが最善手』という発想に至るかもしれない。~
でも、上記のような比率を学ぶ・習得するという行為に至るまでは思考するだろうし。~
比率がわかった後、今度は『3:1:3の比率を維持するように手を選ぶ』のは、案外頭を使う。
-『CPUの思考・癖』をプレイヤーに表現することが、第一優先事項だと思う。~
--対人ゲームの場合、その人のゲーム内外の挙動から『何を狙っているのか』が予測できる。~
そしてそれを受けて、対策をうつ。~
そういう駆け引きが、ゲームの要素の1つだと考える。
-『癖』『思考』を表現するために必要なこと:~
そのゲームの選択肢において、CPUの選択肢について、プレイヤーが予測できる合理的な説明を行うこと。
--合理的理由が存在しない場合、プレイヤーはCPUの行動を予測できないため、『確率的最適手』を選ぶことが無難になる。~
そして確率的な最適手がない・もしくはあっても判断が困難すぎる場合には、プレイヤーは『てきとーに選択』するしかない。
---例えば前述の『グーで勝つと有利』なルールでは、人間なら以下のように考えるだろう:~
『一気に勝負を決めるために、積極的にグーを狙う』のも合理的な理由だし。~
『相手のグー勝ちをさせないために、チョキを消極的に・パーを積極的に』も合理的。~
CPUだって、これくらいのことは考えているはずで:グーチョキパーをランダム同比率に出すのは『まぬけ』だろう。
--ここでいう『合理的』とは、必ずしも確率的・論理的に合理である必要はない。~
キャラクター表現上の合理でよく、常識的には理解しがたいものでもよいことに注意。~
以下、じゃんけんをCPUとやると想定して、いくつか想定検討。
---『ぐー、ちょき、ぱー』はじゃんけんにおいてまったく等価。~
プレイヤーから見てCPUが『グーを出す率が高い』と考える合理的な理由は説明できない。~
そしてどの手で勝利したとしても、勝ちは勝ち。~
よって、何の前提条件もなくCPU相手にじゃんけんをする場合、プレイヤーは完全なランダム戦略しか取りようがない。
---CPUに独自の個性をもたせることで、その条件は崩すことができる。~
例えば:『チョキを出すことが好きで、初手は必ずチョキ、それ以外でもチョキの率が高い』というCPUチョキ子さんを提供することは、ゲームバランスを変える。~
『チョキが好き』なんてのは全く理不尽な理由ではあるが、チョキ子さんの個性としてはまったくもって合理的。~
それでもプレイヤーに『グーを優先する合理的な理由』を提供することはできる。
---もちろん、これは間接的表現でよい。~
例えばキャラクタープロフィールに『負けず嫌い』としておいて、『負けた直後は、同じ手を出す(率が高い)』なんてのは、気付くと面白いはず。~
同様に『同じ手を繰り返しやすい、自信家』とか。
『同じ手は出さないだろうと考え、直前のこちらの手に負ける手を出す、革新主義者』とか。~
いろんな表現は可能。
-ゲームの反復は、非常に深い意味がある。~
一発勝負では、個性の表現というのは難しい・・・というか反復するがゆえに見える個性というのは、多い。
--例えば前述の『負けず嫌い』『自信家』なんていうのは、じゃんけんを反復するがゆえに出てくる個性。
-こういった個性を組み合わせることで、かなり変則的・個性的なじゃんけんCPUを想定することができるだろう。~
--例えば前述の例を組み合わせて、『チョキ子ちゃんは負けず嫌い』なんていう個性を作ると。~
『チョキで負けると、ムキになってチョキを出し続ける』ような、わりと雑魚っぽい(笑)個性ができる。~
--じゃんけんのような『最適手がランダム戦略』となると、なかなか『賢い』キャラを演出するのは難しい。~
-CPUの『こころの動き』を見えるようにするのも、面白い手だろう。
--対人間でいうなれば、『熱くなって冷静な判断ができてなさそう』な姿ってのは見える。~
『チョキで負けたチョキ子さん』が、ムキになっているか冷静なのかを見極めることができれば、対処方法は変わるはず。
-CPUが出す手の情報を、限定的に表示することで、思索の余地を与えるのも手。
--普通のじゃんけん的なものであれば、相手が出す手の比率まで見せてしまうのも、面白いかもしれない。~
『チョキ80%』と表示されたら、こちらがグーを出すのに躊躇する理由はかなり減る。
---そしてここで、『グーで負けたら被害甚大』というような『重み』をつけると、プレイヤーは悩む余地が増えるはず。
--これを応用することで、さらにCPU有利にする仕組みを作ることができる。~
相手がある程度冷静ならば、相手の選択確率は表示せず。~
さらに相手がこちら以上に冷静ならば、ある程度の確率で内部的に相手に『後出し』させてしまう。


-余談情報。
--DSのSWゲーム『ぷにぷにする』は、CPUの事前情報を提示するという手法をとっている。概要は・・・~
『5本連続じゃんけん、出す手を5つ一度に登録して一気に公開、過半数勝てば有利。』~
『CPUが出す5手のうち、割合は事前公開:例えばグー3回チョキ1・パー1というのがわかる。』~
『相手の強さによって、いくつかの手は公開==プレイヤーが後出しできる』~
・・・というような感じのゲーム。~
これの場合ヒントがかなり多く、どちらかというとパズルゲームだが。~










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