創作:LW:妨害技考察 †
とりあえず冬の新作は目処がついたので。
次回作の検討もかねて、ちょっと考察。
LWのキャラクターの中には、修正値起因の直接的ダメージ以外の方法で、相手に影響を与える能力を持つモノがあります。
それ一発で勝負が決まるようないわゆる『即死』技もその一つですが、これはゲーム的には『超巨大ダメージ』と似たようなモノなので、それは例外として。
今回の論点は『それが決まることで、残りのゲーム展開に影響するモノ』です。
『ろすと』でもその手の能力を持つキャラは何人かいますし、今後も作っていきますが。
作るからには、ゲームとして面白い能力にしたいところ。
というわけで、既存キャラの能力を眺めて、この手のものについて考察。
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- 『nターン Jump/移動のみ』の制限を与えるタイプ
- 最初期は、Dwarf や Wraithの『脚をひっかけて転倒』==1ターンの移動強要。
その後、赤魔法"Trip"やFlamingCherryの『以降3ターンの間』のような時間制限、QBメルファの『遠距離に行くまで』などの条件付き継続に拡張。
当然、制限を与える時間が長いほど、効果としては強い。
- ジャンプ系行動を実施したキャラは普通、相手にダメージを与えることはできない。
すなわち移動強要することは『一方的な攻撃を行える時間が生まれる』ということ:『ボーナスステージ』として機能する。
- 特記事項その1:LWシステムでは一般に、ジャンプ系行動をしているキャラクターには直撃を与えることは難しい。
そのため、この能力があっても『他に修正値が1以上ある行動が少ない』と、ダメージにつながりづらず、無駄撃ちになる可能性がある。
その意味で、きちんと『ダメージを与えるチャンスがある==ボーナスステージとして機能する』仕組みは作るべき。
- 例えば、もし剣士に『移動系強要技』を持たせたような『剣士改』がいたとして。
でも相手はそれほど怖くない:もし移動を強要されても、近距離ならばバックステップすれば無傷。遠距離では、ダメージを受けることすら起こらないだろうから。
これは、剣士改の設計が悪いと考えるべきだろう。
- 特記事項その2:ジャンプのみが解除できなくなってしまうようにしては、ゲームとしてまずい。
きちんと外れるようにする仕組みは必要。
- 現実問題として、Ursa/QBRシギィやQBメルファの『遠距離に離れるまで束縛』系の技は、仕掛けた側が本気で『解除を妨害』すると、離脱のしようがない。
Ursaは『修正値がプラスの突き判定技』が連打可能なので、これを連打しているだけで相手には勝ち目がない。
メルファは修正値や連打能力は改善されているが、それでもダウンスイングやワイルドスイングによる『離れられない牽制』を絡められると解除できない:勝ちも負けもしない状態が維持されてしまうので、ゲーム的には非常によくない。
- 『3ターンの間』というような、単純な時間制限方式が、ある意味一番簡単だと思う。
- 修正値の低下を強要するタイプ。
行動そのものは禁止しないので『じゃんけん』は継続的に行えるが、決定力が低下する。
- 初期の赤魔法 "Block Weapons" の『残りのゲーム中武器による被ダメージ-n』が最初か。
本に組み込まれたものだと、QBメローナの『盾防御→粘膜で攻撃力低下』や、QBアイリ改の呪いなど。
- 基本的に恒久低下するようになっているけれど、ゲームの利便性の都合なんだろうと思う。
- 特記事項:減少量が大きいタイプand/or累積するタイプは危険なので、要注意。
都合-3くらいの低下を受けると、多くのキャラは『直撃』以外では相手にダメージを与えられなくなる。
- すなわち、『敏捷で19ページに行くことが多い』キャラがこれを持つと、非常に危険。
相手はなかなかダメージを入れられなくなってしまう。
言い換えると、元が『鈍い』『柔らかい』場合は妥協すべきライン。
- HJ版だと、QBアイリ改は危険:いずれの得点ページもかなり硬い上に累積低下できる。
QBメローナの低下能力は累積しても問題ないくらい:メローナは装甲皆無で動きも決して速くない。
- 修正値を伴わない行動には、妨害としての意味をなさないので注意。
- 『nターン以内に条件を満たさないと負け』効果。
- Zombie/QBRヴァンテの『3ターン以内に遠距離に』やQBアイリ改の『5ターン以内に逃亡条件達成』あたり。
- 『nターンジャンプのみ』タイプのような直接的制限に比べると、攻撃能力は普通に残っているのが特徴。
そのため相手には、『解除条件達成』もしくは『効果時間内にたたきのめす』という、2つの選択肢がある。
この『2つの選択肢』について、考察が必要。
- 考察事項1:解除条件はよく考えないとダメ。
相手には対処方法が2つあるので多少条件が厳しくてもよさそうに思えるが、キャラの特性で片方が『達成不可』になることはありうる:そうすると、厳しすぎる条件は解除不能を意味することになる。
- 考察事項2:『倒せる』条件のために、制限ターン数と防御観点での性能とは、よく考えないとダメ。
頑丈and/or体力があるタイプがこの手の能力を持つと、相手の『効果時間内に叩きのめす』という選択肢が事実上なくなる。
同様に、制限時間が短すぎると、やっぱり『叩きのめす』選択肢はなくなる。
- これには『nターンJumpのみ』の裏返しの側面もあるだろう。
Jump行動実施者には直撃を与えづらいことから、こちらが『逃げ回る』と相手はこちらに大ダメージをいれることができない。
- こと『叩きのめす』選択肢については、制限時間は実質的に『n-1ターン』しかないことに注意。
その効果を受けた直後は普通『緑と黄色のみ』という、防御的な選択しか行えないため。
- 上記2つを合わせて考えると、QBアイリ改の死霊の性能は、かなり危険なものだということがわかる。
例えば剣士/QBレイナではかなり絶望的。
アイリ改が『遠距離では突撃(50)』を確定実施するだけで、『逃亡』という条件は達成できない。
そしてダメージで倒すという観点で、剣士には突撃してくるアイリ改にダメージを与える手段はなく。
近距離で削るにも、QBアイリ改の防御性能はかなり高いため、時間内に削れる体力は4点前後がいいところになってしまう。
- 継続的なダメージ発生を与えるタイプ。
- 古い赤魔法"Vampire Fly"やギミック"Caltrops" が最初。
本に組み込まれたものでは、Manticore の毒や、Kharis/QBメナスの能力など。
- ある意味で、前述の『nターン後までに解除できなかったら死亡』の原型といえる。
例えば "Vampire Fly" は『遠距離移動orかがむに成功するまで毎ターン1ダメージ』なので、『残りの体力値以内に条件を満たさないと負け』と類似している。
- 解除条件は技によって多彩。
Vampire Fly のように『特定の行動に成功』もあれば、『nターンで解除』『解除方法なし』など、モノ次第。
- 基本的には『nターン後に勝ち』と同様の『2つの勝利手段』の観点での調整が必要だろう。
能力解除しづらいならば、相手には『叩きのめして勝つ』手段を提供すべき:こちらの防御性能は弱めに。
解除しやすいならば、防御面はそれなりに。
- ダメージを刻んでいる分、相手の体力によってかなり価値が変わると言える。
例えば体力が30を超えるような怪物は、このような刻みはそれほど脅威ではなく、『nターン』固定のほうが怖いだろう。
逆に体力が小さければ、『刻み』と『通常攻撃』の相乗効果がある分、怖い。
そういう意味では:『怪物』が少ない今の日本==HJ版メインの環境では、解除を楽にしたほうが喜ばれるように思う。
ご意見などがあれば。