まず、基本知識。 †
今回のタイトルになっている『カーチャ』というのは、聖痕のクェイサーというマンガ/アニメ作品の登場人物です。
このキャラ・マンガについての予備知識がないと、説明がしづらいので、それを最初に。
聖痕のクェイサーはいわゆる『特殊能力バトル』マンガ。
『クェイサー』と呼ばれる、『特定の元素だけを意志の力で自由に操れる』という能力者たちが登場人物。
この『元素を操る』その能力を使うためには代償というかコストというか、ある『特殊な物質』が必要です。
・・・ここまでなら、まあ普通なんだけどなぁ。
・・・この特殊な物質が『聖乳(ソーマ)』と名づけられており、特定の特性を持つ女性だけが『生産』することができる・・・
こう書いた時点で、いきなりいかがわしいよな(笑)
ともあれ、今回のQG本は上記を反映して:
『銅を操るクェイサー』である、カーチャ。
『聖乳を提供』する、いわば補給役の、華。
この2人が1冊の本として提供する、『1冊複数キャラ』の本です。
新しいタイプの『複数キャラ』本。 †
『1冊複数キャラ』というのは最近の HJ版においてしばしば作られています。
ですが、今回のカーチャはそれらとは一線を画した作品になっています。
従来のこの手の本では、メインである闘士1人以外の『サブキャラ』は、あくまで『オプション・影』。
例えばヴァンテ&ユイットでは、ユイットはサブキャラ扱いで『錬金術薬品を投げる』などの独自の行動はあるにせよ『無敵』でダメージを受けることはなく、ヴァンテが倒れるまで必ず生存していました。
しかし、今回のカーチャ本では、カーチャ本人以外のサブキャラ:華にも『体力』という情報が与えられています。
つまり。
『カーチャが健在でも、華だけがダメージを受けて倒れる』というような状況が起こりえるのです。
そして、その仕組みゆえに、さまざまな独特な処理が存在しています。
- ゲームとして。
- すべての攻撃はカーチャが、厳密に言えばカーチャが操っている銅人形が、行っています。
華はこと直接戦闘について言えば『なにもしていない』お荷物です。
- 後述のデメリットはあるものの、たとえ華が戦闘不能になったとしても、
カーチャさえ残っていればこのチーム全体としては戦闘続行可能です。
逆に、たとえ華が健在でも、カーチャが倒れたらチームは敗北です。
- 『誰に命中したか』という概念。
- 要は、カーチャと華、どちらがダメージをうけるのか?という話。
- これは原則的に、開かれたページによって決まります。
普通の本でいう『腕負傷、脚負傷、転倒』に相当するページは『華への命中』として扱われます。
- 開いたページで命中場所が決まるので、場合によっては面白いことがおきます:
もし華が戦闘不能になったならば、残りのゲームの間『華へ命中』は実質的に『はずれ』になるのです。
もう一つの特徴:『聖乳』。 †
QBで聖乳といえば QBナナエルですが、
この作品は『クェイサー』なので、『ソーマ』と読まなければなりません(笑)
最初にあげたとおり、クェイサーは能力を使うためには聖乳が必要です。
今回のQG本でもそれは反映されています。
- カーチャは『20点の容量を持つ燃料タンク』に、『10点の燃料を入れた』状態で戦闘を開始します。
- いわゆる攻撃に相当する行動は、『燃料』を数点消費します。
普通の攻撃なら1点、オレンジなどの大振りでは2点。
燃料が不足する場合は、その行動は実施禁止:宣言することもできません。
- 燃料ゼロで実施できるのは、いわゆる緑と黄のみ。
つまり、『ガス欠』は大ピンチ。
- 移動系行動の成功や、遠距離かまえ状態になることで、燃料の補給可能。
- ただし、移動系での補給は微量。
- また、補給には『華が健在である』ことが必須。
華が倒れてしまっても戦闘自体は継続できるのですが、新たな補給が受けられない==ジリ貧が目に見える大ピンチ。
なお、カーチャの各種修正値は『遠距離戦闘力は微妙、近距離は標準以上』になっています。
まとめ。 †
○燃料残量を管理しながら、ヒットエンドランを繰り返す、キャラです。
- 基本的に近距離で戦い続けたいが、そうすると『ガス欠』になってしまう。
- 行動修正値は、一部モードがあるなど条件付ながらプラス修整がずらずら並んでいる、決して弱くないデータです。
- 近距離サイドステップでも補給は可能だが、その補給量は2点のみ:
ほとんど一瞬で消費してしまう、継続的戦闘には少なすぎる量。
- 遠距離では、燃料に困ることはまずないが、攻撃力は低い。
- 57ページでは『10点になるまで補給』のコメントがある:ガス欠になっていても『全快』する。
- 装甲面では、とってもデリケート。
- ただし、前述の通り『はずれ場所:華』が発生しうること、それを考慮すればそれなりに生存力がある。
いわゆる『装甲無し』なので、いわゆる第一世代のキャラでも遠距離戦闘を普通に行えます。
いろんな意味で、バランスは面白いキャラだと思います。
ご意見などがあれば。
こっちは、既存作品の翻訳コンバート。
PhotoシリーズのAzlana Darque, Sorceress with Broadsword が元です。
性能的には、QBクローデットにかなり近い感じ。
素早く、パワフル。
頭突きはない代わりに、相手の背後の回り込む技があります。
・・・あんまり書くことがない(^^;;;
まあ、忍者+忍者刀という装備にしては、遠距離が強すぎかなぁ、とか思うくらいでしょうか。
あ〜。
個人的には、アニメ版でがっかりしたキャラ、ですかね。
かわいそう、っていう意味で。
第一話では、これ以上はないくらいのヒロインポジションだったのに、なんかどんどんとこ〜・・・
ご意見などがあれば。