ゲーム:Fate/Stay Night

2006-09-27 (水) 07:44:21 (4742d)
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書式考えてないので、とりあえず散文的に。
先々整理するかも。

とりあえず Stay Night の感想を言っておくと・・・ 説教くさい作品だなぁ、と(笑)
説教くさいというよりは、思想論的作品、というべきか。

乱暴なのは承知の上でまとめてしまうと、この作品、
「理想と現実の限界ラインの上で、理想を貫くことを目指して、
 その矛盾ゆえにあがき続ける、そういう姿を描いている」モノ。
もしくは
「どこか欠けている人間が、その欠落を自覚した上でそれをよしとして、
 その無理ゆえにあがきつづける、そういう姿を描いている」モノ。

人生は矛盾と妥協で成り立っている、なんてある程度達観してしまったおじさん(笑)には ある意味まぶしく・ある意味懐かしい、1つの思い出のような作品に読めましたが、 若い人にはそれなりに重い意味をもつ作品かもしれん。
この作品で熱意を持てた若い人には、ぜひその意志を貫いて英霊になってほしい。
これも、もう「越えて」しまったおじさんにはできない話。

そーゆー思想的な話を放り出して、「セイバー、桜、凛を絡めた娯楽作」としてみた場合・・・ やはり戦闘の中のロマンスの王道、ではあるか。
そうみると、この3人の人気状況も道理が通る。

  • 美点が輝き、欠点が目立たないセイバー。
  • 欠点に美点が埋もれてしまった桜。
  • 欠点が美点を引き立てている凛。 ・・・というかんじか。

登場人物たちは皆、戦いを是として集まり、敵対・共闘する。
戦いが終われば同時にその関係も終わってしまう、戦いの中でのみ成り立つ人間関係。
それゆえに、そこで生まれたプラスの感情は、鮮烈な美しさとはかなさを持つ。
普通なら惜しむ・悲しむそのはかない関係の喪失・別れをも、自らの意志に殉じてよしとする彼女。
セイバーがこの作品の第一ヒロインとして支持されているのは、この清冽さゆえだろう。

桜は逆に、日常を背負ったために割りを食ってしまったかんじ。
戦いがなければ普通にヒロインになれたはずの、日常でのみ輝ける人間。
戦いの中には彼女の居場所はなく、それゆえ彼女は、彼女の中に作られた戦いのためだけの影に翻弄され続ける。
彼女の本意とはまったく異なるはずの、影が放つ狂気と負の感情にまみれた意思に、普通の人間が共感することはともかく、好意を抱くことは難しいだろう。
「日常世界で輝いていた彼女を年単位で見てきた主人公」ならともかく、 たかだか「数時間しか彼女と接していないプレイヤー」には、厳しいところだろう。

そういう視点で見ると。
凛は「ロマンスのヒロイン」としてはともかく、「ゲームのヒロインとしては」実は失敗かもしれない。
戦場たるすべてのストーリーで主人公に極めて近い位置で、確固たる力をもって肩を並べることができ、 そして戦いが終わった後に訪れるであろう日常でも、確固たる個性をもって関係が成立する人間。
本来ならば狂言回し役、極端な魅力をもってはいけない位置付けにあるにもかかわらず、 だが実際には、凛は非常に魅力的。
何でもできるけど、ちょっと抜けてる。
すぐ手は出るほうだけど、ただの暴君ではない。
わがままも含めて口ではシビアなことを言うけれど、実際は折れてることの多い世話焼きさん。
個人的に実にいい漢(ぇ)、人気がでて当然だと思う。

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