日記/2012-12-13
雑記:ドミニオン、戦略分析検討 †
ちょっと思い立って、ドミニオンまわりの分析。
実は友瀬、あんまりプレイできていないんだけど(笑)
探せばこういう分析をしているところは、たくさんあるんだろうけど。
自分で頭を使わずして、なんのゲームか、ってとこですかね。
とりあえず、個々のカード分析ではなく、基本的戦略を考える。
基本戦略==他プレイヤーからの干渉がなく、ソリテア的にまわすときの話、ということね。
このゲーム、いくつかの勝利パターンがあるけれど、基本となるのは
『コスト8の勝利得点カードを買う』ということ。
言い換えると『8点のリソースを得られる手札を作ることができる』というのが、デッキに求められる構成・振る舞いといえる。
そして、ターンごとに得られる手札は5枚。
つまりこの5枚ベースでリソース8点を集めることが期待されるわけだ。
直感的に、ものすごく単純に言えば、以下のような式が成立するデッキが期待されることになる。
この理想に近づくように、デッキを育てていけばいいはず。
リソースカード密度(率)xリソースカード平均価値(点)x 手札枚数 ≧ 8
上記のデッキができてしまえば、以降は確率的に毎ターンのように最高勝利点カードを得られる状態。
もちろん、あくまでカードゲームでの確率論なのでそこまでうまくはいかないだろうし、また現実にはここまで高い要求は不要だろう:
普通は上記にいたる過程で、『運よく8点届いたので勝利点』『届かなかったのでデッキ改善』ということを繰り返すことになるはず。
ともあれ、上記検討式を基準に、できる方策・方針を考える。
- 方針1.
単純に、デッキ内のリソースを増やす。- リソースカードを引かなければどうしようもないわけで、それに対する直接的な対処方法。
検討式の『カード密度』を上げていく、という方針。 - ただし、手札は普通 5枚しかない。
もし密度が100%==デッキがすべてリソースカードであっても、それが1点のリソースカードだけでは『5点』しか集まらない理屈。
少なくとも2点、できれば3点のリソースカードを増やし、平均価値も高めていく必要がある。 - 確率論的に言えば:デッキ内のリソース比率を60%にした場合、毎回引けるリソースカードの期待枚数は3枚。
コスト8のカードを入手するには、リソース平均価値は2.7欲しいといえる==例えば 3点x2枚+2点x1枚を引けないとならない。 - もし、デッキ内のリソース比率がもっと低く:例えば40%しかなければ、得られるリソース期待は2枚。
リソースカードは1枚最大3点なので、平均価値の限界も3点。2枚では8点に届かないので、この条件ではそれなりの運がいることになる。- 理想的に突き詰めたとして、ゲーム終盤のデッキ内には『6点勝利点』カードが3枚。
毎ターン購入のためのラインは、リソース60%のデッキ内に平均価値2.7点以上のリソースが6枚。
リソース70%ならば、リソース7枚、平均価値2.5以上。
リソース80%ならば、リソース11枚、平均2点以上。 - 平均価値はともかくとして、リソース密度の初期値は70%。
言い換えると、初期デッキにある1点リソースカードをすべて2点以上に置き換えることができれば、それなりにいい状態になると言える。 - 現実的ラインは勝利得点カード枚数x2枚強、リソース7,8枚くらいがボーダーか。
この上で、追加のアクションカード枚数に応じてリソースカードも増やしていく、そんなバランスが求められそう。
- 理想的に突き詰めたとして、ゲーム終盤のデッキ内には『6点勝利点』カードが3枚。
- リソースカードを引かなければどうしようもないわけで、それに対する直接的な対処方法。
- 方針2.
ドロー系アクションを使用する、効果その1。- 検討式の『手札枚数』を増やしていく方針。
手札が増えれば、手札のリソースカード枚数も増える、という理屈。- ドローには『擬似圧縮』の意味もあるが、それは後述。
- ものすごく単純に言えば:手札を2倍の10枚にすることができれば、得られるリソースも2倍になる。
リソース比率60%のデッキで考えれば6枚がリソース、平均価値は1.4あれば8点に届く計算。- 格段に楽にはなっているが、これでも1点のリソースカードだけでは厳しいことがわかる。
デッキ内のリソースの半分は2点にしておかないとならない計算。
- 格段に楽にはなっているが、これでも1点のリソースカードだけでは厳しいことがわかる。
- ただし現実には、これほど多数引けるカードは少ない。
せいぜい、手札を2枚増やすことができるカードがいいところ。
この場合、7枚の手札で考えることになる:60%リソースデッキなら、平均価値は2点は欲しい。 - アクションカードは、それ自体も『使用される』。
そのため『1枚ドロー』は手札を増やすことはできない。 つまりこの観点での効果を期待するには、2枚以上のドローができなければ意味がない。
- 検討式の『手札枚数』を増やしていく方針。
- 方針3.
ドロー系アクションを使用する、効果その2。- ドローには手札を補充するという観点の他に『デッキの枚数を擬似的に減らす』価値もある。
つまり、検討式の『カード密度』にも影響を与えられる。 - いわゆるデッキ圧縮の、ひとつの形。
- ものすごく極端にすればわかりやすい:6枚デッキのうち1枚が『1枚引くドローカード』、残りが全部リソースだとしたら。
もし最初に引いた5枚にドローカードがあれば、あなたはそれを使って『最後の1枚』を引くlことで、あなたは手札5枚すべてをリソースにできる。
もし最初に引いた5枚にドローカードがなければ、あなたはすでに『デッキのリソース5枚』全てを手にしている。
すなわち:このデッキは事実上『リソース5枚だけのデッキ』と同等といえる。
- ものすごく極端にすればわかりやすい:6枚デッキのうち1枚が『1枚引くドローカード』、残りが全部リソースだとしたら。
- 当然、多数のカードを引くことができれば、相応の効果を期待できる。
3枚引くカードならば、『8枚デッキを5枚デッキ相当』に近付けるもの、と考えることができる。
ドロー系カードは『そのドロー枚数分デッキを薄く考えることができる』カードといえる。- 検討式を考えると、効果の大きさはデッキの厚さに依存するといえる。
同じ1枚ドローでも、前述の6枚の例と、50枚でのケースとでは、かなり価値が異なる。
- 検討式を考えると、効果の大きさはデッキの厚さに依存するといえる。
- あくまで『それを実行できた場合』にしか圧縮効果はないので、それが手札にない≒デッキがある程度厚くなってくると、効果は薄れていく。
- 例えば前述の『3枚ドローカードは8枚デッキを5枚相当に』という例。
最初に引いた5枚の中にそのドローカードが含まれていれば、確かにその通り:デッキ全部を引ききることができる。
だが、最初の5枚にドローカードがない場合には、やっぱり『8枚デッキの5枚だけ引いた』形にしかならない。 - 確率論的に言えば、n枚引けるカードはx枚デッキにおいて『5n/X枚圧縮』の価値があるといえるはず。
- 例えば前述の『3枚ドローカードは8枚デッキを5枚相当に』という例。
- ただし、アクションカードは1手番1枚しか使えない。
そのため上記の前提は無条件には成立しない:ドローカードで他のドローカードを引いてしまうと駄目、という意味で。- アクションも獲得できる≒アクション消費しないドローカードは、この観点では有利といえるだろう。
- ドローには手札を補充するという観点の他に『デッキの枚数を擬似的に減らす』価値もある。
- 方針4.
手札交換系アクション。- 例えば『3枚引いて3枚捨てる』カード。
ドロー系に似ているが、手札は増えず、むしろ減る方向。 - とりあえずカードを引いているわけで、これも『擬似的なデッキ圧縮』の1手法と言える。
その意味での特質は、前述の方針3とほぼ同じ。
『3枚引いて3枚捨てる』カードは、デッキのカード枚数を3枚減らしていることに近い。 - ドローとの大きな差は、『手札は減る』という点。
交換アクションのカード自体は通常x枚引いてx枚捨てるので、その効果による手札枚数変動はなく。
その『交換アクションカードそのもの』の分、手札が1枚減る。 - 検討式を見ると興味深い:
理論的には『リソース密度』の上昇には貢献するが、手札が減ってしまうので、トータルでの『手札に残るリソース量』はそれほど増えない。
アクション面やコスト面などで、単純なドローよりも優遇されている面が多いので、それをうまく利用する必要がある、か。- 例えば『3枚交換』は、『7枚から4枚を選ぶ』のとほぼ同義。
リソース率60%のデッキなら、手札4枚すべてをリソースにできる計算:コスト8を買うためには、リソースカードの価値平均が2欲しい。
3枚ドローでも『確率的な安定基準』は同等だが、『5枚目・6枚目のリソース』が手札に残る可能性がある分、実際には価値平均は少なめでよくなる。
- 例えば『3枚交換』は、『7枚から4枚を選ぶ』のとほぼ同義。
- 例えば『3枚引いて3枚捨てる』カード。
- 方針5.
カードを『破棄』するアクション。- 本当に『デッキ圧縮』する手法。
- 基本的には、あまりお得ではない。
なぜならば:カードは1ターンに1枚しか購入できないので、これを実施するということは相対的にそれを放棄したということ。
つまりは時間を無駄にしているといえる。
デッキ内の『取り除きたい無駄』をどう意識するか、がポイントになる。 - 効果が遅い、というのも欠点。
通常、破棄されるカードは手札から選ぶ、というのが大きなネック。
つまりこれを実施するターンは、『このカード自身+破棄されるカード』という2枚が購入に貢献できないので、高価な==強いカードを入手しづらく。
さらに、ドローによる擬似圧縮が『その時点で効果が見える』のに対して、カードを破棄するタイプの圧縮はデッキのリシャッフルが発生して初めて意味を持つ。 - 基本となるのは、低リソースカードの除去か。
リソース密度が下がるのはマイナスだが、その分より高価なリソースを手に入れていくことで平均価値を上げることができる。
『リソース2カード』を1枚買うだけよりも、それと平行して『リソース1カード』を1枚除去すれば、より平均2に近づく、という理屈。- リソース1カードは、序盤の低コストカード購入のためには必要でも、後半は邪魔になりやすいのもポイント。
リソース1カードがいつまでも残っていると、手札が『低いリソースカードで埋まって、8点集められない』可能性が出てくる。
- リソース1カードは、序盤の低コストカード購入のためには必要でも、後半は邪魔になりやすいのもポイント。
- 低い勝利得点カードについても、除去の対象たりうる。
特に、最初期手札に加えられている1点の勝利点カードが対象。
この場合は単純に、リソース密度の向上につながる。- ただしこちらの場合、ゲーム勝利からは遠ざかっているというのも事実。
たかが1点、されど1点。
そういう意味では、これらは可能ならば手札交換などで回避したい。
- ただしこちらの場合、ゲーム勝利からは遠ざかっているというのも事実。
- マイナス得点の『呪い』も、積極的な削除対象だろう。
- 呪いは『勝利面でマイナス』『デッキ運用面でもマイナス』と、得な要素が何もないため、削除に躊躇はない。
『デッキ総枚数で云々』という超特例は別にして。
- 呪いは『勝利面でマイナス』『デッキ運用面でもマイナス』と、得な要素が何もないため、削除に躊躇はない。
- 本当に『デッキ圧縮』する手法。
- 方針6。
リソースを供給するアクションカード。- 1手番には1回しかアクションを実施できないので、『条件付でくずカードになる』リソースカードとも言える。
- 一応はリソース密度の向上に貢献する。ただし、リソースにならないケースもあるのがポイント。
- 通常、アクションカードゆえの何らかの付随効果があるので、その効果の『ついで』にリソースを得ることになるだろう。
- 1手番には1回しかアクションを実施できないので、『条件付でくずカードになる』リソースカードとも言える。
ゲーム汎用的な『リソースを集める』ものは、だいたい以上:変則的なものも、大体は上記の組み合わせで対応できるはず。
例えば『手札のカードを破棄、代わりに何かを購入』というカードは、方針5と方針6との複合のようなものと言える。
以下、もうちょっとだけ例外。
- アクションを増やすカード。
- 単体では意味がない、間接的な圧縮用カード。
- 上記方針6に書いた内容と重複するが:
アクションカードは1手番には1回しか実行できないので、何枚も手札にあっても無駄。
つまり、『条件付でくずカードになる』といえる。
アクション増加カードはこれを『使えるカード』に戻す。- つまり、デッキ内のアクションカードと相乗的な価値を生むカードと言えるだろう。
使えるアクションカードがなければ、このカード自体も『無駄』になってしまう。
- つまり、デッキ内のアクションカードと相乗的な価値を生むカードと言えるだろう。
- 単体では意味がない、間接的な圧縮用カード。
・・・分析したけどさ〜。
友瀬、この手のゲームでカウンティングするの、苦手なんだよね〜(笑)
デッキ内のリソース比率・濃度なんて、覚えてられないさ〜:だから弱いんだけど(^^;;
ご意見などがあれば。