ポイントとしては・・・
- 「どれが偽物かの特定」
- 「偽物が軽いか重いかの特定」
・・・という2つの観点がある、ということ。
多くの場合、これら両方を一度には特定できないので。
「重いかもしれない偽物群」「軽いかもしれない偽物群」を絞って、そこからアプローチと。
「偽物には違いない」という条件から、「正しい」ものと比較して特定するアプローチと。
これらをうまく組合せ・繰り返して対応していくことになる。
偽物が「軽いか」「重いか」がわかっているならば、天秤1回で 3個のコインから1個の偽物を特定することができる。
偽物が「軽いか」「重いか」がわかっていなければ、天秤1回で 2個のコインから1個の偽物を特定することができる。
逆に言うと、最初の2回で候補を3個以下に絞り込めないと、これを突破することはできない。
偽物が「軽いか」「重いか」を特定するにも、天秤1回が必要になる。
ただ「1個ずつ」比較していてはきりがない:ある程度まとめて、予測も含めた判断が必要になるケースもあるだろう。
天秤1回目 †
12枚を4枚ずつ3つのグループ A, B, C に分ける。
で、AとBとを天秤で比較する。
この結果発生するのは以下のいずれか。
- つりあう。
- この場合「天秤に乗っていない C」の4枚のどれかが偽物。
- 同時に、A,B の合計8枚は「本物」。
- 傾く。
- 「重い偽物が含まれるかもしれない A 4枚」と「軽い偽物が含まれるかもしれないB 4枚」の予測ができる。
- もちろん天秤上は「軽いかもしれないA」になるパターンもあるが、パズル的には等価なので区別しない:「重かったほうをAに命名しなおす」だけでいいわけで。
- 同時に Cの4枚は「本物」
1回目がつりあった場合の、2回目&3回目。 †
C に含まれる4枚を仮に Ca,Cb,Cc,Cd とする。
この中に必ず偽物が含まれるが、重い偽物か軽い偽物かは、不明。
そこで、「Ca, Cb,Cc の3枚」と、「本物3枚」とを比較する。
この結果、発生するのは以下のいずれか。
- つりあう。
- Ca,Cb,Cc が本物であること確定。⇒ 残った Cd が偽物。
- 3回目の測定で、Cd を本物と比較。重さ確定。
- 傾く。
- Ca, Cb,Cc のどれかが偽物。また「本物との比較」で傾いているので、偽物の「重い・軽い」が特定できる。
- 3回目の測定で、Ca, Cb を比較。傾けば、「偽物の重さ」からどちらが偽物かを特定できる。
- もしこの測定がつりあえば、Cc が偽物確定。
1回目が傾いた場合の2回目 †
重いかもしれない4枚を Aa,Ab,Ac,Ad とする。
軽いかもしれない4枚を Ba,Bb,Bc,Bd とする。
「A系3枚+B系3枚」vs「本物6枚」とできれば前述の「Cの4枚に本物がある」ケースと同じになるのだが、
このケースの場合「正しいコイン」が4枚しか特定できていないので、それは無理。
代わりにわかっている情報:「Aグループは、偽物だとしたら重い」「Bグループは、偽物だとしたら軽い」というのが、特定のためのヒントになる。
「Aa,Ab,Ac, Ba,Bb」の5枚と、「正しい4枚, Ad」の5枚とを比較する。
この「重いかもしれないAd」を正しい側に混ぜているのがポイントか。
この場合の結果は、以下の3パターン。
- つりあう。
- 天秤に乗っていない Bc, Bd のいずれかが偽物。
- 3回目で Bc, Bd を比較。Bグループに存在しうるのは「軽い偽物」なので、より軽かったほうが偽物。
- 「Aa,Ab,Ac, Ba,Bb」側が下がる。
- Aa,Ab,Ac のいずれかが偽物。
- 「Ad」は「重い偽物候補」なので、「正しい4枚, Ad」側が軽い故に上がった可能性はない。
また、Ba,Bb は「軽い偽物候補」なので、こちらが下がった場合には本物と言える。
- 3回目で、Aa,Ab を比較。Aグループに存在しうるのは「重い偽物」なので、より重かったほうが偽物。
- ここで Aa, Ab がつりあう場合、Acが偽物。もちろん「重い偽物」
- 「Aa,Ab,Ac, Ba,Bb」側が上がる。
- この場合、Ba, Bb, Ad の3枚のいずれかが偽物といえる。
Ba, Bb が軽いために上がったのか、Adが重いために下がったのか。
- Aa, Ab,Ac は「重い偽物候補」なので、このケース==こちらが上がる場合本物と特定できる。
- 3回目で Ba,Bbを比較。Bグループに存在しうるのは「軽い偽物」なので、より軽かったほうが偽物。
- ここで Ba, Bb がつりあう場合こちらが本物なので、Adが偽物。もちろん「重い偽物」。
以上。
ご意見などがあれば。