日記/2012-05-05
2014-06-03 (火) 06:26:34 (2510d)
雑記:プレイ雑感:レッドノベンバーを救え †
というわけで、積みゲー棚卸起因のゲームレビュー。
この記事では:
Fantasy Flight の『Red Novenver/邦題・レッドノベンバーを救え』について。
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ゲーム概要: †
- 沈没寸前の原子力潜水艦から生還する、チーム協力ゲーム。
- 潜水艦を次々と襲う、火災や浸水、酸欠に圧壊といった危機に立ち向かい、60分間を生き残ることが目的。
- プレイヤー達は潜水艦の乗組員。1プレイヤーが1キャラクターを担当。
プレイヤー達は全員が仲間であり、60分を耐え切れば全員の勝利、ダメなときは全員の負け。
- プレイ環境について
- プレイ人数2〜8人。おそらくは4〜6人くらいが適正。
- プレイ時間: 初プレイで2時間程度。
システム概要 †
潜水艦断面図をマップとした、ボードゲーム。
潜水艦には10の部屋があり、プレイヤー達はこの艦の中を駆けまわることになる。
ゲームは基本的に『1人のキャラクターが1手番を実施』することを繰り返していくが、このゲームの最大の特徴がここにある。
- ゲームはゲーム内での『60分』という時間で管理されている。
この時間管理が、このゲームの独特な点であり、最大のツボ。- プレイヤー/キャラクターは、それぞれがこの時間を消費する形でゲームを進めていく。
- PC1人は、1手番に『移動』と『アクション(修理や捜索など)』を実施できるが、それぞれにどれくらいの時間をかけるかはある程度自由に選べる。
- この結果、個々のキャラクターの『残り時間』には差が生まれる。
そしてその残り時間が多いキャラクターが、次のターンの実施キャラクターになる。 - 移動について言えば:隣の部屋に移動するためには『1分かけてハッチを開く』『移動には、移動先の状態によって0分or1分かかる』。
アクションは『危機が発生している部屋』で実施しなければならないので、適時数エリアの移動が必要になる。 - アクションについて言えば:アクションに費やした時間が、そのアクションの成功率に影響する。
端的に言って『消費した時間≧10面ダイス』ならば成功。- イメージとしては、映画を想像するといいだろう。
あるキャラクターのシーンでは、そのキャラクターがいろいろと活動し、一段落。
するとちょっと時間を巻き戻して、他のキャラクターのシーンになる。
- イメージとしては、映画を想像するといいだろう。
- キャラクターが移動・アクションを終了すると、イベントが発生する。
そのキャラがそのターンに使用した時間2〜3分ごとに1枚のカードを引くことで判定、そのカードで指示された事件がおきる。 - 危機には、おおまかによって以下のような種類がある。
- 緊急事態。原子炉暴走、核ミサイル誤動作など。
10分以内に対処できないと、即アウトな危機。 - 迫りくる危機。酸欠、原子炉加熱、深度増加による圧壊。
対応せずに一定量貯まってしまうと潜水艦破壊and/or乗組員全滅。
言い換えると、ある程度までは放置できる『後回し可能』な危機。 - 艦内の行動制限を伴う危機。火災や浸水、ハッチ故障。
いわば『お邪魔イベント』:これらの発生した区画は移動・アクションが困難になり、他の重大な危機への対処を妨げる。
- 緊急事態。原子炉暴走、核ミサイル誤動作など。
- アクションとアイテム
- ゲーム内で、キャラクターはアイテムを獲得できる。
アイテムには様々な種類があるが、おおまかにいって以下のような種類がある。 - アクションの成功率を上げるアイテム。
例えば『排水ポンプ』は排水アクションの成功率を3有利にできる==3分節約できる。 - それがないと特定の行為を実施できないアイテム。
『消火器』がなければ火災の起きている部屋には侵入できない。 - 万能アイテム:ウォッカ。
何にでも使用できる万能品だが、使用するたびに酔いが回り、場合によっては10分間眠ってしまう。
- ゲーム内で、キャラクターはアイテムを獲得できる。
なんとなくわかると思うが:
危機に対処するためには、ある程度の時間をかけなければならず。
対処の時間をたくさんかければその事象には確実に対処できるものの、新たな危機が発生して自転車操業に。
かといって時間をけちりすぎるとそもそも対処に失敗し、手が足りなくなる。
アイテムは時間節約に有効だが、アイテムの捜索自体にも数分が必要なので、それにもリスクがあることになる。
そういったさまざまな要素を見て、多少のリスクを背負った消費時間で対処をしていくゲームといえる。
その他、話題になったこと。 †
- バランスがあまりにシビアすぎるように思える:
大まかに言って『10分に4つのイベント』が発生するようになっているのに対して、ある程度の成功率を見込んだアクションの所要時間は『移動こみで約10分に1回』程度。
アイテムの使用&ある程度のリスク覚悟とを併用して『5分に1イベントに対処』できたとしても、イベントのほうが倍あるわけだ。- イベントには『外れ』もあるにはあるし、酸欠のように2〜3回分をまとめて1アクションで対処できる危機もある。
だが同時に、多くの危機は往々にして対処時間を圧迫するので、危機が蓄積する一方になりがち。- 例えば、火災。
火災が発生すると、直ちに『酸欠対処』と『消火』の2つが必要な対処アクションとなる。
そして火災は『誰かがいる部屋に火がついた』とき以外は、消火器かウォッカがなければ消火活動すらできない。
すなわち多くの場合、『アイテム捜索』という追加アクションが必要になる。
『火災』というイベント1つのために3つのアクションが必要?・・・時間が足りるわけがない。 - もちろん、初プレイなのでセオリーがうまくつかめていないところはあるはず。
そういう意味で、何度かプレイしてからでないと断言してはダメかもしれない。 - 例えば:9分かけて1回で終わらせる挑戦と、7分かけて2回覚悟、5分で3回覚悟とでは、どれがいいか。
最初の手では、90%で9分。
2つ目は70%で7分、+21%(通算91%以下)で14分。
最後のパターンは、50%で5分、+25%(通算75%)で10分、+12%(通算87%)で15分。 - 例えば『初級ゲーム』と定義して、マイルドなバランスのシナリオを作成・提供することは可能なはず。
単純に考えても:『イベントカードの一部を抜く』『イベントの発生マスを一部だけ採用する』『アクション成功率に下駄を履かせる』というような方法を思いつく。 - 『攻略のヒント』というような紹介もアリだろう。
- 例えば、火災。
- イベントには『外れ』もあるにはあるし、酸欠のように2〜3回分をまとめて1アクションで対処できる危機もある。
- ある意味でRPGっぽい。
- 『皆で1つの危機的状況に立ち向かう』というのは、RPGでよくある話。
- ただ、それならば普通にRPGをやってもいいんじゃない?という感覚あり。
- また、RPG的に見るとキャラたちに『得意分野がない』というのもマイナス。
- 例えば環境的に『機関士はエンジンルームでの対処に常に+1』というような個性付けは十分できるはず。
- ソリテアっぽい。多人数でプレイしている意味が少ない。
- 対処のための余裕がほとんど無いので、個々人の判断で勝手な行動はとりづらい:
やった瞬間にチーム全体の勝ちがなくなるので。
- 対処のための余裕がほとんど無いので、個々人の判断で勝手な行動はとりづらい:
まとめ †
- ゲームとして:6点(10点満点)
- 『絶対的な危機的状況』を表現したゲームとしては、よくできていると思う。
ある程度のリスク==失敗の可能性を背負って対処しないと勝ち目が見えてこないようになっているので、かなりの緊迫感がある。 - ターン管理==時間管理という方法も、わりと独創的で面白いと思った。
- マイナスポイント:やはりバランスのシビアさが響く。
- ゲームである以上、楽勝であるべきとは言わないが。
少なくとも初プレイの人間に絶望感しか与えないバランスは、どうかと思われる。 - しかもチームプレイだけに、プレイヤー達が『誰も楽しくない』状態になりがち。
- バランスが悪いゲームでも、対戦ならば勝っている人はそれなりに楽しいんだよね。
- ゲームである以上、楽勝であるべきとは言わないが。
そんな感じにて。
ご意見などがあれば。
- ○イッシーさん
まいど。
基本全滅のネタゲーはいいんですが、それを笑って許容できないくらい最初から厳しい、っていうところですかね。
例えばジェンガ:序盤結構な数のペグを簡単に抜けて、だんだんぐらぐら・難しくなっていくからエキサイトできる。「2本目くらいからもう抜くことが難しい」ジェンガがあったらもりあがれるか?という話です。
まあ、好みの問題はあると思いますけどね。 -- ともせ%管理人。 2012-05-08 18:36:44 (火) - プレイしたことは無いんですが、全滅する姿をギャーギャー騒ぎながらプレイするネタゲーだとおもっていたので、普通のゲームとして評価はそうなるのでしょう。 -- イッシー 2012-05-08 12:20:20 (火)
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