アニメ/2020年度/冬

Web時代の都市伝説を素材にした、オカルトアドベンチャーもの。
通常の世界とは異なるオカルト的な『裏世界』への行き方を知っている主人公たちが、 いろんな事件に（受動的or能動的に）巻き込まれていく。
友瀬が知っている元ネタは『くねくね』とか『きさらぎ駅』くらいだけど、まあ他もありそうな、という感じ。

主人公は女子大生2名・・・わりと珍しいかも。この手の作品だと中学〜高校生くらいになることが多いので。
ともあれ、それもあってかかなり経済力だとか言動に余裕があるのは面白い。
いわゆる『女の子バディもの』、友瀬が嫌いなわけはなく楽しんでました。

ただ・・・ 序盤の数話は『裏世界に行く＆無事に帰還する』こと自体が難しい温度だったわりに。
中盤以降、雑に裏世界につながってしまう感じの話が多くなってたのが、ちょっともやっとしたところか。
まあ、オカルトものにありがちな『近づけば近づくほど危うくなる』という話の延長なのでしょうが。

いわゆる『ちょっとエッチ枠』『チートキャラ枠』の、ファンタジーコメディ。
『様々な知識を得られるスキル』を持つ主人公が、それによって『未知のダンジョン』を発見してそれに挑戦。
そこに囚われていた伝説の冒険者から『スキルを作成改ざんできる』という超絶スキルを譲り受け、どんどんと強くなっていくというチート系のストーリー。

これだけなら多少アレながらもチート系としてはありがちではあるのですが。
『ちょっとエッチ』を実現するための設定が頭悪くて（誉め言葉）、そこを笑い飛ばしてみるタイプの作品、かな。

最初の『知識スキル』は、代償として『頭が割れるほどの激しい頭痛』を伴うのですが、別の方法・代償として『異性とキス』することで軽減でき。
譲り受けた『作成改ざん』スキルは『欲望（金銭とか色欲とかｗ）を満たされると得られるラッキーポイントを消費』するかたち。
そのために、幼馴染＆知り合った・助けた女性たちのハーレムでいちゃいちゃしては強いスキルを得て・・・という感じで話が進んでいく。
・・・頭悪すぎる（笑）

怪物闊歩する魔王城の近くに住んでいる人たちは、どうやって生活しているんだろう？という 『ゲーム世界での違和感的設定』をネタにした、ギャグ/コメディもの。

主人公は『田舎の村から出てきたばかりの少年』、彼自身はその村基準ではまだまだ保護されるような弱いコなのですが。
基準が違いすぎて、十分に勇者的な力を持っている。
彼は軍人になろうとして入団試験に挑戦するのですが、不幸なすれ違いが原因で採用されずに・・・
という感じの『それはないわ（笑）』というレベルのすれ違い・勘違いでどたばたと話が進んでいく。

基本ギャグコメディなので、あはは、と笑ってみるのが吉。

神様が天地創造の後、様々な生き物たちを作る・・・段になってめんどくさくなって、それを部下に丸投げ。
その部下たちの、神様からの無茶なリクエストと自分の趣味とのせめぎあいの中繰り広げられるデザイン活動を描く。
・・・という建前は放っておくと、要は『変な生き物』的な動物ネタ作品。

変な生き物知識と言っても、友瀬的には知っていることも多かったので。
どちらかというと『そこに持っていく過程の創作会話』が面白かったかな。

いわゆる転生チートもので、突然の事故で死亡？して転生・・・という導入はともかく。
主人公（女性）はなんと蜘蛛に転生してしまっていて、その転生場所もダンジョンの中。
そこで何とか生き残ろうと頑張る姿を描いていく。
最初は微妙な状態なので、転生チートというよりは成長チート、というべきか。

数話見ていればわかる範囲なのでもうちょっと書くと、転生はどうやら彼女のいたクラスが丸ごとだったようで。
他のクラスメートの多くは人間に転生、保護を兼ねて街の学園で生活している。
そんなある意味で幸せな彼らを他所に、主人公は激しい大冒険をしている感じ。
まあ人間側にもいろいろあるんですが、それはネタバレにもなっちゃうので内緒。

作品自体は状況的に『ジョジョ的な頭脳も含めたバトルもの』的な面白さ。
だけどこの作品の場合、それおりも『主人公が独演状態』というのが、特徴的であり画期的な点。
少なくとも転生した直後〜最初の２，３話は、言葉を話しているのは主人公だけなんだよね。
声優さんのスキルを評価すべきと思う好作品と思う。

共学の高校を舞台にした、群像的なラブコメ。
『見た目派手めだけど、家では家庭を支えている女子』と、 『学校では地味な恰好をしているけれど、実はピアス＆タトゥな男子』という、 『見た目と本質がちょっと違う』2人が互いのその姿を知って興味を持ち、やがて付き合うようになる・・・というような展開。

登場人物が全体に表裏があるのが特徴かな。
ヒロインの堀さんは、基本S寄りのわりにMっ気あるとか。

これはまあ『いつもの』。
まさに部活ものの安定した展開という感じか。

いくつかのキャンプエピソードがあるけれど、大きく分けると
『野クルのキャンプ、大失敗であわや命の危機』
『キャンプ慣れしてきたなでしこのソロキャンプ』
『みんなで伊豆にキャンプ旅行』
・・・という感じ。

少し前にあったメガロボクス的な、『機械を埋め込んだ者同士によるボクシング』もの。
メガロボクスよりはちょっと泥臭く・ミリタリ的な印象も受けるし、 事実『戦争で欠損した人』が参加しているようなケースもあり。

そういう設定を利用して、単純なスポーツものというよりは、 人権というか戦争孤児というか、そういう感じのテーマを盛り込んだ作品。

正直円盤は売れないだろうけど、ドラマとしては結構面白い好作品だと思いました。

『田舎の小中学合同の分校に通う数人の少女たち』をメイン主人公に据えた日常系作品、第3期にして、最終章。
もともとは『田舎のあるある』が色濃かった作品ですが、さすがに連載も長くなり。
そういう『田舎ネタ』よりは、登場人物たちのキャラに寄った話も増えていて、まさに日常系という感じで。
同じクラスにいる、影の薄い少年（一部の少女たちの兄）の卒業＆翌年の春をもって最終回というかたち。
原作連載もタイミングを合わせて終了したみたいなので、お疲れさまでした。

実は友瀬、原作マンガは買って読んでいたのですが、途中から止まってます。
今回アニメでみたら、十分に面白くはあるんですが。
変なたとえで言うと『ちよちゃんとヨリがいない』『トモと大阪と神楽しかいない』あずまんが大王、というか。
その観点で見ると、主人公たちが『子供過ぎ』な感じで、ちょっと守備範囲と違っちゃったんですよね。

第二期から7年くらい開いての、第三期作品。
気づいたらゲーム世界に閉じ込められてしまった感じの少年少女たちによる、大規模な群像劇。
1期・2期のさまざまな活動である程度『生活基盤』を積んだ状態から。
今期は『ゲーム内の住人==NPC』の視点・立場によったエピソードがいくつか語られる。

こういう『ゲーム内に転生』って作品は、例えば『オーバーロード』とか『デスマーチから〜〜』とかいくつかありますが。
ほとんどの作品では、主人公==転生者以外は『ごく普通にその世界に生きている』スタンス。
つまり『ゲーム内』なのか『リアルなファンタジー』なのかを区別しておらず、結果『異世界転生』と変わらないんですね。

この作品では『ゲームのNPCが、プレイヤーキャラとは違う』という明確な立場の違いがあって。
その立場・視点でストーリーを成り立たせてるのは、独特だと思う。

今回のエピソードだと、『他の生き物を殺せない英雄(NPC)』ってのがいて、それをゲームシステムの呪いだと嘆き・苦悩している、とか。

そういう意味も含めて、独特で面白い作品だと思います。

これも一応『いつもの』枠、かな。
人体の中の動きを『擬人化』して、人体を維持するために活動する人（細胞たち）を描く作品。

タイトルの『Black』は『ブラック企業』寄り。
今回の舞台になっている『肉体』がいわゆる不健全な生活をしていることから。
『タバコで肺が』『アルコールで肝臓が』みたいなかたちで、体が悲鳴をあげているような内容になっている。

・・・ちょっと健全な生活を心がけたいな、と思いました（笑）

転生チートもの。この手の『なろう系』の中でも老舗らしい。
30台ニートが家を追い出されてトラックに撥ねられて。ファンタジー世界の子供として生まれ変わる。
転生前の知性を生かして活動した結果、5歳にして『魔術師の天才的才能を持つ』扱いに・・・という感じで始まる。
1クールやって10歳までの成長、幼馴染＋ツンデレお嬢様と縁のある『ややハーレム』型。
あ、家庭教師のコもいたから、3人か。
さすがに10歳だからそういう話にはあまりなってないけど、先々はそういう展開になるんだろうなと思う。

ただ、ストーリー構成上はきちんと分離している：時間や場所を絞ることで、一度にいるヒロインは１人にしているので、 そういう意味でよくできていると思った。

あと、この手の異世界転生モノとしては、生前の知性、というかエロい思考が駄々洩れなのは、案外珍しく思う。
転生モノって、なんだかんだいってその世界に染まっちゃってて、元時代の思考が出てくるのは少ないんだよね。
その意味で、とはいえ、視聴者から見ると『ややキモいキャラ』感じになっている気はする。

あと・・・作品ストーリーとは別の意味で、友瀬的評価が高い：映像がかなりよい。
リアル寄りで、非常に丁寧に描かれているのがよい。

最初に一言、明言しておくと、これは『エログロ18禁作品』。
こういうと語弊もあるかもしれないが、エログロ18禁を描くことが目的で、ストーリー性は低い。
あ〜。今期の『隠しダンジョン』のように、エロのための設定・ストーリー自体は否定しないのですが。
この作品の場合、いろいろゆがみすぎているのが問題。
なんというか、視聴しての印象が欝々しいし、また無理筋過ぎる、という感じか。

ストーリーとしては『タイムリープで時間を撒き戻しての復讐劇』。
主人公は『癒しの勇者』の二つ名を持ち・・・が、実際には薬物などにより他の勇者に奴隷のように扱われていた。
だが彼の『癒し』は実は単純な治療ではなく『元に戻す』、『あるべき（別の）姿に戻す』ようなレベルのもので。
最終決戦の場で彼はその力を使って、世界を『彼が他の勇者たちに出会う前まで』戻し、復讐を始める・・・という感じ。

状況からわかるように、彼を追い詰めた他の勇者たちがゲスなので、これだけなら同情的感情もありうるのですが。
ここから先の彼の復讐、およびそれに至る/伴う言動もまたあまりにゲスすぎで。
結果、クズ同士の不毛な話、となっている。

・・・そうね。今期の『隠しダンジョン』と対比するのが面白いかな。
どっちも『エロを描く』ことが主目的で、ストーリーとしては決して特別じゃない。
ただ、『隠しダンジョン』があくまで『楽しく笑い飛ばせる』のに対して。
こっちはそうじゃないんですね：単なるエロだけでなく暴力的・洗脳、といった要素があるので、少なくとも多少は人を選ぶ。

加えて前述のように、彼は『癒しの勇者』と呼ばれながら、その能力は『癒し』じゃない。
『相手の記憶を読み取る』、それによって『相手の持つスキルを学び取る』。
『あるべき姿に戻す』ことの延長で、『対象の外見や記憶を、思い描いたものに変化させる』。
いいんですよ、これでも。チート系能力持ちと考えれば、まあアリです。
『超人ロック』とか、そういう感じじゃないですか。
でも、これらの能力を使う際の呪文というか掛け声は常に『ヒール』。
タイトルもひっくるめて、無理筋過ぎるんですよ。

ちなみにエログロ描写はすごい、です。
AT-Xでは、まあ、エロもグロもあれな感じでかなり激しいシーンが描かれていました。
が、激しすぎて、地上波では『なぜか暖炉だけが』『なぜか川辺にいる馬だけが』というようなアレな状態になってます。